他の人に何を言われても、クラスメイトから陰口を言われても気にならなかったけど……。

親友だと思っていた相手に言われる心無い言葉は、ダメージが強すぎた。

泣きそうになって、視線を下げる。



「おい、ちょっと言い過ぎだって……えーっと、風紀委員になんか用事?」



え……?ふゆくん……。

ずっと黙っていたふゆくんが、口を開いた。

ふたりとは違った優しい口調に、ふゆくんは何も変わっていないことに気づく。



『サラ……そっと危ないから、こっち側歩いて』



いつもさりげなく気遣いをしてくれる、不器用だけど優しいふゆくん。



「はぁ……めんどくさ。こういう子は優しくしたらつけあがっちゃいそうだから、ちゃんと言わないといけないんだよ冬夜」



秋ちゃんはそう言ってから、再び私に視線を向ける。

その表情が……一瞬にして冷たいものに変わった。