fatalのやつらは、逃げるのかおぼつかない足取りで立ち上がった。

……あ、れ?

彼女が、なぜかこっちへ走ってくる。

僕はそのキレイな姿を、ただ見つめることしかできない。

天使が……近づいて、くる……。

舜くんの目の前まで来て、立ち止まった彼女。



『大丈夫?キミたちのおかげだよっ。頑張ってくれてありがとう!』



nobleのやつらを見渡しながら、彼女が微笑んだ。

その笑顔は、本当に美しくて——恋をせずにはいられなかった。

僕は一瞬で、あっけなく心を奪われたんだ。



『今警察が向かってるの。だから逃げて!立てる?』



心配そうに見つめてくる彼女に、何度も首を縦にふる。