情けないなぁ……。

いつまでも昔の思い出に浸っていても、意味がないのに。

もう、あんなふうにみんなと笑い合える日は来ないんだから。

fatalのみんなは、“サラ”のことなんてもう忘れてるんだろうな。

私も、みんなのことは、早く……。



「……あれ?」



誰もいないはずの花壇に、声が響いた。

それは——聞き覚えのありすぎる声だった。

反射的に振り返ると、私を見て驚いているその人。

ふゆ、くん……。

どうして、ここにいるの……?