夏目さんと秋人さんは絶対無理。女癖悪いしすぐ手が出るし、最悪。
「…………は?」
突然、風紀室に響いた声。
それは春季さんのもので、聞いたことのないような、動揺を含んだ声だった。
「当分連絡取れそうにない、って……」
ぼそっと、ひとりごとのように何か呟いている春季さん。
その表情はまるでこの世の終わりみたいに青ざめていて、ひどい喪失感にかられているみたいだった。
「……っ」
「どした~春季」
心配……しているわけではなさそうだけど、声をかけた秋人さん。
それを無視し、春季さんはおぼつかない足取りで立ち上がった。
教室を出て行くつもりなのか、ドアのほうに向かって歩いている。

