総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜



突然飛んできた質問の意味が一瞬わからず、ぱちぱちと瞬きをする。



「……ち、違います!」



首を左右に振って、すぐに否定した。

お坊ちゃんっていうのは、きっと蓮さんのことだと思う。
蓮さんと私がなんて……れ、蓮さんに不名誉だっ……。



「私、西園寺家にはもう10年くらいお世話になっているんです」
お医者さんが、柔らかい口調で話し始めた。

「今日の朝、病院に電話があったんです。すごい焦った声で、《すぐに女の医師を全員連れてきてくれ》って」



え……!ぜ、全員……!?



「何ごとかと思ったら、女性不信のおぼっちゃんの部屋に女の子が寝ているから……ふふっ、驚きました」



お医者さんは、思い出したように笑う。



「お坊ちゃん、ずっとあなたのこと心配して……真っ青になりながらあたふたしていました」



そうだったんだ……。