参考までに、ネットでホワイトデーのお返しを調べていたら
「お待たせ…!」
花莉は小走りでリビングへと来た。
「よし、じゃあ行くか…─────」
ぱっと顔を上げて、花莉を見た瞬間。
ドキッ!と大きな音を立てて心臓が暴れ出す。
いつものセミロングの髪の毛は、ふわふわに巻いてあって……しかも、2つに緩く結んである。
いわゆるツインテールというものだ。
それだけじゃない。
その子に良く似合うの白いニットの服に、膝より短いエンジ色のスカート。すらりと伸びた足は黒のタイツで覆われている。
艶々した唇、色づいた頬。
耳には赤く光るマグネットピアスとイヤーカフがついていて。
思わず見とれていた。
全てが可愛い。
…可愛すぎんだろ。
ツインテールは以前、文化祭の時に見たことがある。だけど、その時は髪の毛を巻いていなかったから……
こっちの髪型もすごく似合ってる。
「…詩優?」
不安そうに俺を見つめる彼女。