そして、始まった披露宴。
大勢のゲストのみなさんに迎えられて、会場に入った私達は、一礼すると高砂席に。
新郎側主賓の挨拶はEの野崎監督。
「塚原、お前に野球以外のことを初めて教えるが、夫婦円満の秘訣は、とにかく奥さんを立てる、奥さんの言うことをよく聞くことや。古来、女性は男より賢いと相場が決まっとる。女性の方が、ずっと深く物事を洞察してるもんや。よく覚えとけ。」
球界きってのおしどり夫婦、愛妻家(恐妻家?)と言われる監督のとぼけた口調のスピーチに会場が湧く。
「俺が、岩武側の主賓なんて、どう考えても、野崎監督と釣り合いが取れないだろ。」
と最後の最後まで、尻込みしていた平賀さんは、それでも私が大手ス-パ-の制服に採用されたデザインを置き土産に、退職したエピソ-ドを披露した後
「かく優秀なデザイナ-を我が社から、さらっていった新郎に、本日は文句の1つも申し上げようと、意気込んでまいりましたが、新婦のあまりにも美しく、あまりにも幸せそうな姿を見て、ようやく諦めがつきました。」
と会場を笑わせてくれた。
乾杯の発声は、聡志が今も恩師と慕う小谷元ピッチングコ-チ。たった一言
「聡志、由夏さん、本当におめでとう。乾杯。」
と万感の思いを込めて、私達にグラスを上げた。
ケ-キカットやファーストバイト、お色直し、テーブルラウンド・・・大切なセレモニ-が続き、そしてゲストからスピ-チや余興もいただく。
聡志が「盟友」と呼ぶ、明協高校野球部の同期生たちは、ノリノリで「SHAKE」(今どき?)を熱唱。
松本先輩やみどりさん、佐藤先輩達が、何故か大ウケしているのが、印象的だった。
そのあと、白鳥先輩や子供達、更には加奈に見送られ、1人で登場した悠は
「口では、いろいろ言いながら、由夏の塚原くんを見る目が、いつも、とても優しくて暖かいことに気付いた時、私は2人の絆の強さと深さに、感動して、そしてとても羨ましかったです。」
と、いつもの、ほんわか笑顔で語ってくれた。
宴もたけなわ、私の出番がやって来た。両親への花束贈呈と、感謝の手紙の朗読。
「お父さん、お母さん。いつも一緒に居るのが、当たり前、いつも私を可愛がり、愛してくれるのが当たり前。26年間、私はそう思って生きて来ました。でもこの1年、2人のもとを離れ、仙台での聡志と二人三脚の日々は、とても楽しく、幸せだったけど、その一方で、私がいかに2人に慈しまれて来たかを、身に染みて感じた日々でした。聡志と離れ離れで過ごした4年間も、寂しいを思いをすることが、多かったけど、この1年もお父さんとお母さんになかなか会えないのが、不思議な気持ちであり、また寂しい思いもしました。でもたぶん2人の方が、もっと寂しい思いをしてたんだろうな、とも思ってました。」
ここで手紙から、目を離し、両親を見ると、2人とも既に目が真っ赤。
「でも、私はもう、お父さんとお母さんのもとには帰れません。もちろん、生涯を共にすると誓った、大切なパ-トナ-がいるからです。でも大切なその人と、出会うことが出来たのも、こうして幸せな家庭を築けることになったのも、全て2人が満腔の愛を、私に注いでくださったからだと、心から感謝しています。私は今日『塚原由夏』になって、正式にお父さん、お母さんのもとから、旅立ちます。大した恩返しも出来ないまま、旅立つことをお許しください。由夏は、聡志と幸せになります。それが、2人への何よりの恩返しにもなると信じています。今まで、本当にありがとうございました。」
泣かないで読み終えた。そして、2人に近づいて、心からの笑顔と共に、手紙を母に渡した時、両親の涙腺は、完全に崩壊した。
大勢のゲストのみなさんに迎えられて、会場に入った私達は、一礼すると高砂席に。
新郎側主賓の挨拶はEの野崎監督。
「塚原、お前に野球以外のことを初めて教えるが、夫婦円満の秘訣は、とにかく奥さんを立てる、奥さんの言うことをよく聞くことや。古来、女性は男より賢いと相場が決まっとる。女性の方が、ずっと深く物事を洞察してるもんや。よく覚えとけ。」
球界きってのおしどり夫婦、愛妻家(恐妻家?)と言われる監督のとぼけた口調のスピーチに会場が湧く。
「俺が、岩武側の主賓なんて、どう考えても、野崎監督と釣り合いが取れないだろ。」
と最後の最後まで、尻込みしていた平賀さんは、それでも私が大手ス-パ-の制服に採用されたデザインを置き土産に、退職したエピソ-ドを披露した後
「かく優秀なデザイナ-を我が社から、さらっていった新郎に、本日は文句の1つも申し上げようと、意気込んでまいりましたが、新婦のあまりにも美しく、あまりにも幸せそうな姿を見て、ようやく諦めがつきました。」
と会場を笑わせてくれた。
乾杯の発声は、聡志が今も恩師と慕う小谷元ピッチングコ-チ。たった一言
「聡志、由夏さん、本当におめでとう。乾杯。」
と万感の思いを込めて、私達にグラスを上げた。
ケ-キカットやファーストバイト、お色直し、テーブルラウンド・・・大切なセレモニ-が続き、そしてゲストからスピ-チや余興もいただく。
聡志が「盟友」と呼ぶ、明協高校野球部の同期生たちは、ノリノリで「SHAKE」(今どき?)を熱唱。
松本先輩やみどりさん、佐藤先輩達が、何故か大ウケしているのが、印象的だった。
そのあと、白鳥先輩や子供達、更には加奈に見送られ、1人で登場した悠は
「口では、いろいろ言いながら、由夏の塚原くんを見る目が、いつも、とても優しくて暖かいことに気付いた時、私は2人の絆の強さと深さに、感動して、そしてとても羨ましかったです。」
と、いつもの、ほんわか笑顔で語ってくれた。
宴もたけなわ、私の出番がやって来た。両親への花束贈呈と、感謝の手紙の朗読。
「お父さん、お母さん。いつも一緒に居るのが、当たり前、いつも私を可愛がり、愛してくれるのが当たり前。26年間、私はそう思って生きて来ました。でもこの1年、2人のもとを離れ、仙台での聡志と二人三脚の日々は、とても楽しく、幸せだったけど、その一方で、私がいかに2人に慈しまれて来たかを、身に染みて感じた日々でした。聡志と離れ離れで過ごした4年間も、寂しいを思いをすることが、多かったけど、この1年もお父さんとお母さんになかなか会えないのが、不思議な気持ちであり、また寂しい思いもしました。でもたぶん2人の方が、もっと寂しい思いをしてたんだろうな、とも思ってました。」
ここで手紙から、目を離し、両親を見ると、2人とも既に目が真っ赤。
「でも、私はもう、お父さんとお母さんのもとには帰れません。もちろん、生涯を共にすると誓った、大切なパ-トナ-がいるからです。でも大切なその人と、出会うことが出来たのも、こうして幸せな家庭を築けることになったのも、全て2人が満腔の愛を、私に注いでくださったからだと、心から感謝しています。私は今日『塚原由夏』になって、正式にお父さん、お母さんのもとから、旅立ちます。大した恩返しも出来ないまま、旅立つことをお許しください。由夏は、聡志と幸せになります。それが、2人への何よりの恩返しにもなると信じています。今まで、本当にありがとうございました。」
泣かないで読み終えた。そして、2人に近づいて、心からの笑顔と共に、手紙を母に渡した時、両親の涙腺は、完全に崩壊した。


