「怜哉様ぁ、この後一緒にまわりません?」 「私と一緒に行きましょうよぉ」 お嬢様たちの間延びした猫なで声がここまで聞こえてきて、思わず吐きそうになるのを堪えて顔を歪める。 あんな人達が裏では文句を言って、人を罵って、優越感に浸るやつらだ。 私が1番嫌いなタイプ。 ────『人の男に色目使いやがって!』 ────『調子乗るな!』 思い出したくなくても勝手に浮かぶ少し前の記憶。 あの時の感覚がリアルに戻ってきて、呼吸が荒くなる。