「さっきっていつ?」
「え?」
「俺、ずっと今まで学校に残ってたんだけど」
「………」
じゃあ幻だったというの。
それならいい。
全部全部、幻だったらいい。
これが夢だというのなら、何もなかったことにして、気付かないふりをしてしまいたかった。
「…鳴宮さん。さっき本当に俺に会った?」
「…うん」
この姿を、声を、ちゃんとこの身体で確かめた。
「それ、多分聖利だと思う」
聖利。
記憶を巡らせて、思い当たる。
「え?」
短く発した声が地面に落ちた。
「だって、相馬くんは聖利くんじゃ」
「双子なんだ。俺は渉利」
次は声がひとつも出なかった。
驚いた、なんてものじゃない。
緊張の糸がプツリと切れて、頭が回らなくなった。
ひとつずつ、パズルのピースを埋めていくように、相馬くんの声を反芻する。
そしてようやく相馬くんの言葉の意味を理解した瞬間、止まりかけていた涙がまた視界を滲ませた。
「え?」
「俺、ずっと今まで学校に残ってたんだけど」
「………」
じゃあ幻だったというの。
それならいい。
全部全部、幻だったらいい。
これが夢だというのなら、何もなかったことにして、気付かないふりをしてしまいたかった。
「…鳴宮さん。さっき本当に俺に会った?」
「…うん」
この姿を、声を、ちゃんとこの身体で確かめた。
「それ、多分聖利だと思う」
聖利。
記憶を巡らせて、思い当たる。
「え?」
短く発した声が地面に落ちた。
「だって、相馬くんは聖利くんじゃ」
「双子なんだ。俺は渉利」
次は声がひとつも出なかった。
驚いた、なんてものじゃない。
緊張の糸がプツリと切れて、頭が回らなくなった。
ひとつずつ、パズルのピースを埋めていくように、相馬くんの声を反芻する。
そしてようやく相馬くんの言葉の意味を理解した瞬間、止まりかけていた涙がまた視界を滲ませた。



