桜が散ったら、君に99回目のキスを。




「…あのさ、円依」


1試合目が終わって15分ほどの休憩に入った頃、かこが遠慮がちに私の袖を引いた。


「どうしたの?」


「彼のところ、行ってきてもいい…?」


あぁ、と腑に落ちる。


体育館の外には休憩中の生徒がたむろっていて、その中にかこの彼もいるのかもしれない。


これから試合に出るのだから、応援したいのはオトメゴコロだ。


「いいよ。私もその間にあの人探してみる」


結局、1試合目に出場している選手の中に相馬くんの姿は見つけられなかった。


会場にはいるかと思って確認はしてみたけれど、観客席にもいないみたいだった。


「一緒に来てるのにごめん」


「そんなの気にしないで。見つかったのなら行ってきなよ」


「ありがとう。じゃ、2試合目が始まる時にここで」


うん、と頷いてかこと別れる。


私も席取りの水筒だけその場に置いて、体育館の外へと向かう。


とりあえず、自販機に行ってみよう。


水筒を持っていくのが嫌だって言っていたから、1番可能性が高いのは自販機のところだ。