桜が散ったら、君に99回目のキスを。




「球技大会?円依も行くの?」


学校に着いて早々、かこに球技大会の件を相談すると、思いがけない返答が返ってきて目を丸くする。


「“も”ってことはかこ行くつもりだったの?」


「うん、西高のでしょ」


説明から入らなきゃいけないかと考えていたのが、あっさりと頷かれてしまって豆鉄砲を食らったような気分だ。


話が早いのは助かるけど…


「なんで知ってたの?」


「校内一部立ち入り禁止のお知らせ出てた」


「うそ」


「一昨日のホームルームで久保ちゃんが言ってたよ」


久保ちゃん──久保先生は私たちのクラスの担任だ。


若い男の先生で、親しみを込めて久保ちゃんと呼ばれている。


言われてみればそんなお知らせあったような気もするけど、体育館の貸し出しはよくある話だし、いちいちそこまで気をとめていなかった。


それに貸し出す団体の名前は伏せてあったはずだ。