第4章






本当は走って帰ってきたかったけど、

見た目だけは、今にも死にそうな病人を走らせるわけにもいかなかったので、

早歩きで署まで戻った。


まぁその道中で、

昨夜僕が門田さんから聞いた話を共有できたから無駄な時間では無かったけど・・。





“ガチャリ”


刑事課の扉を開けると、
関本主任や他の皆の姿はなくて・・


「・・・・あ、お帰りなさいませ。」


一番奥の席、
梅田課長が湯飲みをフーフーしていた。


「関本君たちは一斉に聞き込みへと走りました。」


「ではすぐに僕らも加わります。」


「よろしくお願いします。
・・あ、その前にテッちゃん。」



早歩きでもしんどかったのか、

壁に手をついてゼェーゼェーもがいていた豊川さんがようやく呼吸を整える。


「頼まれていた資料です。」


「あ~いつもすみませんね。」