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「そんじゃあ!星野君のセイズ署 刑事課への栄転を祝って・・カンパーイ!!」


「「「「「カンパーイ!!!」」」」」



まだ公務中だったので、
みんなが手に取るラムネの瓶が重なる。


「ヨシト兄ちゃんおめでとう~~!」
『ヨシト!元気でやれよ!』


うまい棒をみんなで食べながら、

町内の子供達だけでなく、町内会長のお爺ちゃんも駆けつけてくれた。


「みんな、ありがとうございます。」




警察学校を卒業後、静岡県警 セイズ署 セイズ東派出所に配属され早7年。


あっという間に過ぎ去ろうとする20代の終わりに、念願だった辞令が届いた。


勿論、交番勤務もとてもやりがいのある公務だった。


地域の皆さんと触れ合い、

たまに起きる喧嘩の仲裁に走ったり、

迷子の児童を保護したり、
迷子の酔っ払いにお説教したり・・


それでも僕は、ずっと“刑事課”を希望していた。



残念ながらこの国には犯罪という悪が後を絶たない。


その中で・・悪がはびこる中で必ず【被害者】という存在が生まれる。


警察官である以上、どこの部署にいても市民の皆さんの役に立ったり、

他人の事で感情を揺さぶられるシーンは訪れる。


だけど・・やっぱり僕は被害に遭う人々の為に何かをしたい。


そしてそれが出来るのは・・ドラマの影響をもろに受けているものの・・

“刑事”だと感じていた。