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「ここか・・・。」


梅田課長に教えて貰った住所に着くと、

良い言い方をすれば“老舗”、悪い言い方をすれば“オンボロ”の店が構えていた。


定食のご飯お代わり自由。
丼の大盛り無料。

入り口に置いてある汚い木の板に墨で書かれた看板を横目に扉を開けた。



“ガラガラ”


「いらっしゃいませー!!」


外観の見た目とは裏腹に、店内は朝のこんな時間から賑わっている様子だった。


テーブルやカウンターに座っているのはほとんどが男性。


そうか・・。

近くにセイズ漁港があるから、
漁師さんや漁港関係者が一仕事終えて、

ここで朝飯を食べようとしているのか・・。



「・・・・・・・・・。」



・・いやもう食べた後か・・。

頭にタオルを巻いていたり、
長靴を履いていたりと、

外見ですぐに察せたその人達のテーブルにはもう何も残っていなかったけど、

“ガハハ!”と賑やかに盛り上がって、食後のひとときを過ごしているようだ。