はじめての恋は、きみと一緒。

 だって、鳴川先輩はそんな人に見えない。たまたま女の子の友達と距離が近かったのを敦瑠が目撃しただけじゃないの?

 なにも気をつけるようなことはないはず。

 今までの鳴川先輩の行動や言葉を思い返したわたしはそう思ったけど、真剣な表情を崩さない敦瑠が引っかかる。

 黙ったままでいたわたしは、ゆっくりと息を吐いた。

「……鳴川先輩に直接聞いてみる」

 自分で確かめたほうがいいと思ったから。

 けれど、敦瑠は納得がいかないというような顔をした。

「もう必要以上に関わるな。どうせ聞いたって、適当な言い訳されるだけだぞ」

「わからないじゃん。だからちゃんと確かめるよ。だってわたし、鳴川先輩のこと……」

 わたしは口籠りながら下を向く。

 早く恋をしたいなって思っていた。そんなときに出会った鳴川先輩のこと、優しくていい先輩だなって感じて、気になるようになった。

 でも〝好き〟って気持ちには届いていないように思えて、だけど鳴川先輩に声をかけられたらちょっとうれしくて……。

 本当に彼女がいるのなら、次の恋を見つけるために直接聞くべきだと思う。

 心の中で自分の想いを整理していたら、敦瑠が眉根を寄せていた。

「あの先輩のこと、好きなのかよ」

「す、好きっていうか、なんていうか……」

 どうしよう……いや、別に鳴川先輩のことを気になっているって、知られても問題ない。ただ、気恥ずかしさがある。

 この前敦瑠から好きな人の話を聞いた以外は、恋の話とかほとんどしたことないもん。