はじめての恋は、きみと一緒。

 はりきった様子でそう語った杉谷に圧倒されながら敦瑠を見ると、彼もこちらを向いて「マジか」という顔をしていた。

「チャンスか……バイトしているときに連絡先教えてって話しかけるのは仕事の邪魔じゃない? 待ち伏せとかも引くよね」

「うっ……そうかもな」

 わたしの指摘に杉谷は腕を組みながら困ったようにうなずいた。

「だったら学校で『地元同じだったんだね』って話しかけてみれば? それで連絡先聞いて仲良くなったほうが自然だろ」

「なるほど!」

 敦瑠のアドバイスにパアッと表情を明るくさせた杉谷は、「その作戦でいってみるわ!」と笑顔になった。

「いや~お前らのアドバイスが一番的確! なんか同じ学校の俺の友達みんな『当たって砕けろ!』とかそういうことばっか言うからさ」

 えっ……当たって砕けろ?

 もしかして杉谷と同じ学校の友達は、望みがなさそうって思っているのだろうか。

 わたしたちは杉谷の気になる子のことを知らないから、わからない。

 大丈夫かな……?

「そういえばお前らどうなの? 学校でいい感じの子とかいないの?」

「えっ!?」

 敦瑠に好きな人がいるって聞いちゃったから、杉谷の何気ない質問に大きく反応してしまった。

 すぐにはっとして咳払いをしてから平静を装ったけど、杉谷はそれを見逃さない。

「なんだよ、沙耶?」

 ど、どうしよう。

 敦瑠は好きな人がいるんだって!……って、軽いノリでわたしが言うのはちょっと嫌だなって思うし。