はじめての恋は、きみと一緒。

 それから駅まで歩き、梶本くんは菜々花を送るので四人で電車に乗った。

「敦瑠くん、沙耶をよろしくね!」

「おう。大事にする」

 菜々花の言葉になんの照れもなくそう返した敦瑠。

 ドキッとしてしまって、だんだんと恥ずかしくなった。

 大事にするって……そう言ってもらえるのはもちろんうれしいけど……!

 地元の駅で降りて菜々花たちと別れた後、「送ってく」と言ってくれた敦瑠とわたしの家までの道のりを歩いた。

 なんだか、告白したドキドキが落ち着いてきた今は不思議な気分。

 隣にいる敦瑠が彼氏なんだって思うとちょっとくすぐったくて、頬が熱くなる。

 そんなふうにぼうっとしていたら、敦瑠の手がわたしの手と重なった。

 歩道を抜けて住宅街へと続く細い道へと入っていく。

 繋がれた手に視線を向けてからすぐに敦瑠を見上げると、彼はほんのりと笑みを見せた。

 この前一緒に映画を見に行ったときもそうだったけど、まだ帰りたくないって思ってしまう。

 家に着きたくないな。

 そんなことを思って、繋いでいる手にぎゅっと力を入れた。

 すると気づいた敦瑠がわたしの手を引き寄せて、体がくっつく。

 車が通り抜けできないように設置されたポールのそばでお互い歩みを止めると、敦瑠はわたしを抱きしめた。

「なんか、触れて確認しておかないと夢なんじゃないかって思う」

「ゆ、夢じゃないよ! でも、そう思う気持ちはなんとなくわかるかも……」

 敦瑠の腕の中でドキドキしながらそう答えると、ゆっくりと体が離れる。

「それくらい俺は沙耶のことが好きなんだ」

 そう言いながらわたしの顔を覗くように見てきた敦瑠の唇が、そっとわたしの唇に触れた。