はじめての恋は、きみと一緒。

 モテるんだなあ、っていう認識だけ。

 でも……今はそれだけではないなにかがある。

 動揺しているわたしの表情を見て察したのか、菜々花が説明をはじめた。

「沙耶は敦瑠くんのことをそういうふうに感じたことないかもしれないけど、敦瑠くんは一年生のときから結構女子に人気みたいだよ」

「そ、それは……かっこいいもんね」

「うん。クラスの子がかっこいいって言っているのを聞いたことあるし」

 にこにこしながらそう言った菜々花は、机の上のお弁当を広げはじめる。

 それを見てわたしも鞄からお弁当箱を取り出すけど、敦瑠が恋愛的な意味で女子に人気だということを何度も考えてしまって落ち着かない。

 どうしてこんなにもやもやするのか。

「敦瑠って、女の子の気持ち全然わかってなさそうじゃない? ふざけてること多いし、からかってくるし。だから、そこまで恋愛対象にはならないだろうなって思っていたんだけど」

「友達だからそう思うんじゃないかな? 明るくて面白いし、ちゃんと相手のことを考えてくれる人だよね、敦瑠くんって」

「うーん……」

 菜々花の言う通りで、優しいし意外と面倒見もいいんだけど……。

 なんだろう、納得できているのに変な感じ。

 敦瑠のことをいいなって思っている女子、どれくらいいるの?

 唸っていたわたしに、菜々花は微笑んだ。

「きっと沙耶は敦瑠くんの近くにいすぎて、わからなかったのかも」

「……かっこいいのはわかっているんだけどね」

 中学のときから知っているし、わたしにとって敦瑠は友達っていう感覚が強いのかもしれない。