隣のキミをもっと溺愛、したい。

時に選手が激しくぶつかり合い、
ボールを奪い合い、

シュートが次々と決まっていく。


「バスケの試合?」
 

「そう、NBA」


あまりの展開の速さに、頭が追い付かない。


「す、すごいねっ。
バスケって激しいスポーツなんだね」


「NBA、はじめて見た?」


「うん」


一ノ瀬くんの隣に座って、
画面のなかをじっと見入る。

でも、
頭のなかはちょっとしたパニック状態で。


ど、どうしよ。

こんな静かな用具室にふたりきり!


き、き、緊張して、手が震える。


チラリと隣に視線を移すと、

一ノ瀬くんは真剣な表情で
画面を見入っている。


そんな一ノ瀬くんに、
ドキンドキンと、心拍数は上がるばかり。


「で、続きな」


画面のなかでは、
赤いユニフォームを着たチームが
続けざまにゴールしたと思えば、

こんどは相手チームが
遠く離れた場所からゴールを決める。


「すごいっ」


じっと画面を見つめていると、
一ノ瀬くんが私の顔をのぞきこむ。


「だいたいわかった?」


「うん、すごいね、バスケって面白いね!」


動画が終わると、用具室が静まり返り
すこしだけ居心地の悪い沈黙に包まれる。