隣のキミをもっと溺愛、したい。

※※※


あの塾の日、
少し遅れて教室にやって来た一ノ瀬くんと
偶然、帰りが一緒になった。


あの頃は、
まだ名前も知らなかったんだっけ。


「あれ? 帰りこっち?」


ジャージを着て
大きなスポーツバッグを背負った
その男の子を見上げた。


「えーっと?」


背の高いその男の子を見上げると、

その男の子は
モデルのように整った顔立ちに
少しの戸惑いを浮かべながら
自分の名前を口にした。


「一ノ瀬煌|《いちのせ こう》。西岡中」


「一ノ瀬煌くんか! 綺麗な名前だね!」


「っす」


……あざっす的な?