隣のキミをもっと溺愛、したい。

「つうか、天野、 
この時期に末席って大丈夫なのかよ。

たしか天野の第一志望って
公立だったよな」


「そうだよ、公立の花見沢高校だよ」


そう山田に応えると、
途端に静まり返る教室。


「ん? みんなどうしたの? 
黙っちゃって。

花見沢高校ってなにか悪い噂があるの?」


不安に思ってきいてみると、
山田が強張った顔で答えた。


「つうか、お前、
笑ってる場合じゃないだろ、
それ大丈夫か?」


「羽衣、本当に笑ってる場合じゃないよ?」


朝歌ちゃんまで真面目顔で。


「マジで今すぐ勉強した方がよくないか?」


「そ、そうだよ、羽衣!」


「お前の成績だと、ちょっと、
……いや、ぶっちゃけ、
かなり厳しいよな?」


「学校のレベル下げる予定はないのかよ?」


よくわからないまま、
不安顔のみんなにかこまれた。


「一応、内申点は超えてるから、
受けていいって言われたよ?」


「いや、でも、学力はどうなんだよ。
偏差値的に!」


真顔の山田に、苦笑い。


「あ、それはちょっと厳しいかも。
最近とくに点数とれなくて。
今回もテストダメだったし。ははっ」


「『ははっ』じゃないよ羽衣っ!」


「お前、本気で笑ってる場合じゃねえぞ。
併願は?」