「部活と受験は関係ないし、
もしスポーツ推薦狙ってるとしても
内申点は必要だし

塾、必要だと思うよ」


「へ、そうなの?」

そのグループの中心にいた
山田がきょとんと答えた。


「私の併願校のスポーツ推薦、
内申点高くてびっくりしたもん。

私、そのひとのことよく知らないけど、

このクラスにいるなら
テストで点数取ってるってことだし、

部活つづけながら
塾にも通ってるなんてすごいと思う」


「あー、ま、たしかにな」


「私なんて、
塾のテストだけでいっぱいいっぱいで、

しかも今回すごく頑張って
寝ないで勉強したのに、
一番うしろの席だし」


そう言って、

落ち込みながら
教室の一番うしろの
端の席に荷物を置いた。

一番前は成績のいいひと。

一番後ろは
クラスで最低点をとったひと。


ということで、
このクラスの今回の最下位は私。