隣のキミをもっと溺愛、したい。

「天野、今のって?」


目の前で
蒼白になっている天野に
たずねてみたものの、

天野は呆然と立ち尽くしている。


「は、はは。
多分、だれかと間違え…たんだと、
思いたい…?」


明らかに挙動不審になっている
天野に近づいたところで、

体育館から耳をつく高い声が響いた。


「キラくん、どこー?」


「キラくーん? 
まだ来てないのかな?」


その声に天野がパッと顔をあげる。


「あっ、一ノ瀬くんのことだよね!

そっか、一ノ瀬くん、
これから朝練なんだよね!

ご、ごめんね、引き留めちゃって!

それじゃ、一ノ瀬くん、またあとでね! 
朝練、頑張って!」


そう言って、
明らかに動揺しながら
花壇にもどろうとした天野の腕を、

後ろからぐいっとつかんだ。


すると、
ぐらりとバランスを崩した天野が、

トンと背中から

俺の胸によりかかる。