「あ、ごめん、ごめんっ。

メンソールとかミント系、
苦手なひと多いよねっ」


たしかポケットに…


「あった、あった!」


ポケットから取り出した
いちごみるくキャンディーを

手のひらにのせて
一ノ瀬くんに差し出すと、


「サンキュー♪ 天野♪ 」


どこから来たのか、
いきなり山田が

私の手のひらのアメに手を伸ばした。


その瞬間。


「これ、俺のだから」


と、一ノ瀬くんが
私の手のひらをぎゅっと握って(!)

山田を睨みつけている。


わわっ‼︎

手‼︎

一ノ瀬くんの手が‼︎


突然ぎゅっと手のひらをつかまれて、

ドキンドキンと心臓の鼓動が
激しくなっていく。