隣のキミをもっと溺愛、したい。

「葉月、いきなり、なんなんだよ。
それに、『ごめん』って、
なんのことだよ?」


戸惑っていると、
葉月が顔をゆがめて話し続ける。


「いつか一緒にキャプテンやって、
一ノ瀬と仲良くなれたらいいなって、
思ってた。

一緒に全国を目指したいと思ってたし、
それを目標にやってきた。

一ノ瀬のこと、ずっと好きだったんだ」


「ごめん、俺、好きな奴いるから」


まっすぐに葉月を見つめて
はっきり伝えると

葉月が薄い笑いを浮かべる。


「そんなの見てれば分かるよ。
一ノ瀬、入学した時から、
天野さんのことしか見てなかったもんね」


肩をすくめて葉月が続ける。


「だから、悔しかったんだ。
一ノ瀬に笑いかけてもらえるあの子が、
羨ましかった。

だから、卑怯なことをしたの。
あんなことしか、できなかった」


……卑怯なこと?


「さっきからなんの話、してんだよ?
それに、卑怯なことってなんのことだよ?」
  

普段と同じように振る舞いながらも
悲痛な表情を浮かべる葉月の意図がわからず

じっと葉月を見据えると、
葉月の表情に陰りがさした。


「私なの」


「え?」
 


「あの日、神社で天野さんのことを
階段から落としたのは、私なの。

ごめん、ごめんなさい」