隣のキミをもっと溺愛、したい。

「守るって、難しいですよね。

いくら自分が大切にしてたって、
予期せぬ風や雨で
ダメになっちゃうことだってあるだろうし。

自分ひとりのちからじゃ、
どうにもならないことだってあるだろうし」


独り言のようにつぶやくと、
風谷さんがそっと話す。


「守るっていうのは、
簡単なことじゃないからね。

でも、どんなときでも、
ここに足を運ぶようにしているよ。

背中を向けて大切なものを守ることは、
出来ないからね」


作業をしている手もとから
視線ははなさずに、

守りびとの風谷さんが続ける。

「ちゃんと、近くにいて、見て、触れて、
分かってあげないとね。

守るっていうのは、そういうことだからね」


倒れた花々を慎重に植え替えながら
風谷さんが目を細める。

植え替えられた花々は
今はまだぐったりとしているけれど、

午後には水をすいあげて
綺麗な花を咲かせるのだろう。


「花は、いいですね、

自分が近くにいることで、
傷つけてしまうことなんてないだろうし」


すると、
風谷さんが深い眼差しを俺に向ける。


「余計なことをして、
かえって花を弱らせてしまったことなんて、
数え切れないほどあるよ。

でもね、一度や二度の失敗で諦めてたら
続かないからね。

そんなのは守っていることにならない。

どんなときでも、側にいて
見守り続けることが大切だからね」


風谷さんの言葉が
じんわりと心に染み入る。