隣のキミをもっと溺愛、したい。

「上履き、濡れちゃったな」


「体育館履きもあるから、大丈夫だよ」


「ごめんな、天野」


天野が困ったように笑う。


「ううん、一ノ瀬くんのせいじゃないよ。
助けてくれてありがとう。

ごめんね、
ちゃんと自分で解決しなきゃって
思ってたんだけど、

どうして嫌がらせされるんだろうとか
あれこれ考えてたら、
言い返すタイミングなくしちゃって」


冷たい風に体を震わせた天野に
ジャージを脱いで、

その細い肩にジャージをかけた。


「あ、ありがと」


小さく笑う天野をじっと見つめて、
ひとりごとのように呟く。


「俺が優しくするのは、
天野だけだよ。

俺が一緒にいたいと思うのも、
ずっと天野だけだった」


目を大きく見開いた天野を
じっと見つめる。


「ごめんな、天野。

天野がこんな嫌がらせされるのは、

俺が天野のことを
好きになったからだなんだよ。

天野はなにも悪くない」