隣のキミをもっと溺愛、したい。

【羽衣side】


ふぁあ、良く寝た。

退院してから、
寝不足だったのかな?

こころなしか、
頭の痛みも軽くなった気がする。


うん、なんだかすっきりした!


やっぱり保健室で休んで良かった。
学校って疲れるんだな、きっと。


それにしても、
保健室のベッドでここまで
熟睡しちゃうなんて、

我ながらすごい睡眠力。


すると、額の傷に指先が触れて
なぜなのか
胸の奥がキュンと震える。


もう一度、軽くまぶたを閉じると
ふんわりと温かな気持ちに包まれる。


すごく、優しい夢を見た気がする。
うん、ものすごく温かくて幸せな夢。


目を瞑って、ゆっくりと思い出す。


それは……

一ノ瀬くんが、
となりで笑っていてくれる夢だった。


ただ、
となりで一ノ瀬くんが笑ってくれるだけで
私は嬉しくてたまらなかった。


目をつぶると浮かんでくるのは、

一ノ瀬くんの無邪気な笑顔、

迷いのないまっすぐな瞳、

「天野」と呼ぶ甘い声。


一ノ瀬くんのことを思い出すだけで
トクトクと鼓動が早まり、

顔が熱くなる。


ゆっくりと目を伏せて、
胸の鼓動に耳を澄ます。


分からないことだらけの毎日のなかで、
ひとつだけ分かった大切なこと。


私は、一ノ瀬くんのことが、好きだ。