隣のキミをもっと溺愛、したい。

【一ノ瀬side】

教室に戻ると、天野の姿が見当たらない。


天野が教室に戻ってこないまま
次の授業がはじまった。


天野の不在が気にかかり、
いても立ってもいられなくなり

現代文の立山が、資料を職員室に取りにいったすきに席を立った。


「あのさ、天野は?」


天野が仲良くしてる川原朝歌にたずねると、
川原が顔を強張らせる。


「羽衣、保健室で寝てる」


「具合、悪いのか?」


思わず大きな声を出すと、
川原が途切れ途切れに続けた。


「ごめん、一ノ瀬くんのせいじゃないって、
分かってるけど。

でも、もう羽衣に関わらないでほしい。

あの子、自分からはなにも言わないけど、
退院してからも一ノ瀬くんのファンに
かなり嫌がらせ、されてるみたいなんだ。

正直、見てて辛い。

あと、これは、
羽衣が預かった一ノ瀬くん宛てのメモ。
渡しておくね。

こういうのも、自分で受け取って」


川原からメモを受け取ると
すぐに教室を飛び出した。


「おい、一ノ瀬、どこに行くんだ?」


「すみません、具合わるいんで保健室、
行きます!」