隣のキミをもっと溺愛、したい。

「羽衣、どうしたの? 
トイレ、時間かかりすぎ」


「あ、…うん」


教室にもどると

朝歌が心配そうな表情を浮かべて
待っていた。


「今、羽衣が一緒にいたのって、
女バスの葉月さんだよね。

5組で女バスの
次期キャプテンって言われてるコ」


「へー、あの子、2年生なんだ!
てっきり3年かと思った」


「背、高いよね。170あるらしいよ。
たしかあの子もスポーツ推薦だよね?
羽衣、葉月さんと知り合いだったんだね」


朝歌と叶奈ちゃんの話を聞きながら
スカートに着いた汚れを払う。


「羽衣、なにかあったの?」


朝歌に聞かれてあいまいに
首を横に振った。


「羽衣、なにかあったら、
ちゃんと言うんだよ?」


「ん、ありがとう」


笑って応えたけれど、
頭のなかはすごく混乱していて
うまく言葉にすることができなかった。


席に座ると、
授業がはじまるまで

礼くんの言っていた
「危ないこと」の意味を、考えていた。