隣のキミをもっと溺愛、したい。

【羽衣side】

背中で玄関の扉を閉めると

頬っぺたに手をあてて、呼吸をととのえる。

暗い時間で良かった。

真っ赤になった顔を見られなくてよかった。

聞きたいことがたくさんあったのに、
ただ一ノ瀬くんと一緒にいられるのが
嬉しくて、

なにも聞けないまま家についてしまった。

一ノ瀬くんと一緒にいると
ホッとして安心するのに

ドキドキが止まらない。

胸の奥がぎゅっと、苦しくなる。

一ノ瀬くんの触れた頬が熱くてたまらない。

「あれ?」

そのとき、ポロリと涙が一粒。

どうして涙がこぼれるんだろう?


苦しくて切なくてたまらなくて、
ギュッと唇をかみしめて

涙をぬぐった。