隣のキミをもっと溺愛、したい。

「あ、それから花壇、ありがとう。
一ノ瀬くんが面倒みてくれてたんだね。
おかげで枯れてなかったよ!」


そう言って
嬉しそうに頬を緩めて笑った天野の頭に、
気が付けば手の平を乗せていた。

天野と一緒にいて、
自分をおさえることなんて

できるはずがなかった。


好きなんだよ、どうしようもないほどに。


「あ、えっと、
じゃ、このマンションだから」


柔らかく笑った天野の頭に
片手を乗せたまま

もう片方の手を天野の頬に添えた。


キョトンと見上げる天野に、
なにも考えられなくなる。


「いち、のせくん?」


「……ごめんな、天野」


「あ、うん?」


「早く、よくなるといいな」


「う、うん、ありがとう」



エントランスに入るとき、

振りむきざま
天野が、小さく笑った。


天野が見えなくなると

天野に触れた手のひらに天野の体温を感じて
ぎゅっとその手を強く握った。