しばらくすると
天野がためらいがちに振り返った。
「あの、一ノ瀬くん。
その、迷惑じゃなかったら、
隣を歩いてもらってもいい……かな?
あ、あの!
忙しかったら先に帰っちゃっても、
全然っ大丈夫だし!
ほら、だって、
いつもひとりで帰ってるわけだし!」
「え?」
顔を上げると
天野が少し言いにくそうに口をひらく。
「その、ぴったりくっついて歩かれると、
後ろから尾行されてるみたいで、
その、ちょっとだけ怖い……です」
「なんだよ、俺が不審者かよ」
ふてくされて呟くと、天野が吹き出した。
「そうかも!」
「ひでえ」
そう言いながらも、
久しぶりに天野の笑った顔を見た気がして、
嬉しくてたまらなくなった。
「あ、一ノ瀬くんが笑った!」
「え?」
「最近、怖い顔ばかりしてるから、
どうしたのかなって思ってたの」
「それは天野が」
「え? 私?」
「いや、えっと、
もうすぐ選抜の予選だから、
ちょっとピリついてたのかも」
「いつなの?」
「来週末」
「そっか! でも、良かった〜!
せっかくお見舞いに来てくれたのに、
私ちゃんと話せなかったから。
失礼なこと言っちゃって
一ノ瀬くんのこと
怒らせちゃったのかなって
実はちょっと気になってたんだ」
「そんなこと、あるはずないだろ」
天野のことを嫌いになれる方法があるなら
教えてくれよ。
「それなら、良かった」
天野の笑顔がふわりと
夕闇に輝く。
天野がためらいがちに振り返った。
「あの、一ノ瀬くん。
その、迷惑じゃなかったら、
隣を歩いてもらってもいい……かな?
あ、あの!
忙しかったら先に帰っちゃっても、
全然っ大丈夫だし!
ほら、だって、
いつもひとりで帰ってるわけだし!」
「え?」
顔を上げると
天野が少し言いにくそうに口をひらく。
「その、ぴったりくっついて歩かれると、
後ろから尾行されてるみたいで、
その、ちょっとだけ怖い……です」
「なんだよ、俺が不審者かよ」
ふてくされて呟くと、天野が吹き出した。
「そうかも!」
「ひでえ」
そう言いながらも、
久しぶりに天野の笑った顔を見た気がして、
嬉しくてたまらなくなった。
「あ、一ノ瀬くんが笑った!」
「え?」
「最近、怖い顔ばかりしてるから、
どうしたのかなって思ってたの」
「それは天野が」
「え? 私?」
「いや、えっと、
もうすぐ選抜の予選だから、
ちょっとピリついてたのかも」
「いつなの?」
「来週末」
「そっか! でも、良かった〜!
せっかくお見舞いに来てくれたのに、
私ちゃんと話せなかったから。
失礼なこと言っちゃって
一ノ瀬くんのこと
怒らせちゃったのかなって
実はちょっと気になってたんだ」
「そんなこと、あるはずないだろ」
天野のことを嫌いになれる方法があるなら
教えてくれよ。
「それなら、良かった」
天野の笑顔がふわりと
夕闇に輝く。



