隣のキミをもっと溺愛、したい。

「い、一ノ瀬くん、どうしたの?」


振り返った天野から目をそらし
天野の顔は見ないようにして、答える。


「暗いから、送るよ」


「いいよ、
私が勝手に待ってただけだから!」


「危ないだろ」


距離をつめないように気をつけながら、
天野の後ろをついて歩く。

もう横にならぶことはしない。

あの日、短い時間だったけれど、
天野と一緒に過ごせた。

手をつないで、
天野をこの手に抱きしめた。

無理やり手をつないで、

天野の気持ちも考えずに
力づくで自分のものにしようとしたから

罰が当たったのかもしれない。

でも、どうしてそれなら、
天野にケガさせるんだよっ。

一番大事なものなんだよっ。

前を歩く天野の後ろ姿に
胸の痛みばかりが強くなる。


もう、天野に近づかない。


だから、
頼むからこれ以上、
天野になにもしないでくれ。


ただそう祈ることしかできない。

そんな自分が
情けなくて、たまらなかった。