少しずつシュートの記録に慣れてきたところで、
聞こえよがしのひそひそ声が耳に届く。


「ねえ、あの子、キラくんのシュート、
記録してるんじゃない?」


「ストーカー?」


「もしかして、妄想マネージャー?
うわっ、気持ち悪っ」


「キラくん、変なのにつきまとわれて
可哀そう……」


一ノ瀬くんのファンの女の子たちに
冷めた目で見られて、
身を縮める。


……結構これ、辛い、かも。


練習が終わると、
ささっと体育館をあとにして、

教室に向かった。