?「あやちゃん」
誰かが私の肩を揺さぶる
彩未「…んん〜…??」
?「あやちゃん、起きて。晩ご飯できたよ」
聞き慣れた優しい声と、
晩ご飯というワードで一気に目が覚める
彩未「ご飯!!!」
勢いよく顔を上げて起きてみると
目の前には古いテーブルの上にグシャグシャになったプリント用紙が散らばっていた
そしておまけのよだれ付き
彩未「あー!!
またテス勉しながら寝ちゃってたー!」
季節は春も遠のく頃、
中間テストという一生分かり合えない"そいつ"に立ち向かうため、わざと手の届きづらい距離に置いたスマホの誘惑と戦いながら勉強をしていたわけだが
彩未「おばあちゃん!!
私が寝ちゃったら起こしてって言ったのにいいぃぃ…」
彩未に"おばあちゃん"と呼ばれるその人は
彩未の嘆きを聞きながら晩ご飯をテーブルに運んでいた
