「一条くん……」 私は、恐る恐る振り返る。 やっぱり一条くんだ。 「そこ、俺の靴箱だよね? なにしてるの?」 「ご、ごめんなさい……っ」 私は、手に持っていた手紙をギュッと握る。 やっぱり無理。 男の人への拒絶感もあるけれど、今はそれ以上に……羞恥心。 金曜日に聞いた、お母さんとお父さんの恋愛話を思い出す。 お母さんはお父さんの靴箱に手紙を言っていたよね……。 少女マンガとかでも、手紙を靴箱に入れるシーンってよくある。 それで、男の人が手紙を受け取って……。