「高校生のときにね、お母さんがお父さんに一目惚れしたのよ。
お父さんはカッコよくて、女子から、凄く人気があったのよね」
「そうだったか?」
と、お母さんの話に、お父さんは少し照れくさそう。
「お父さんに直接話しかける勇気がなかったからね、靴箱に手紙を入れたの。
それから、少しずつ距離を縮めていって、今に至るのよ」
「そうだったんだ」
過去の話をしてくれる、お母さんは幸せそうで、お父さんは嬉しそうだった。
手紙がきっかけなんだ……。
今では携帯のSNSツールがあるから便利だけど、お父さん達の時代には、そんなに普及されていなかったもんね。
だから手紙か……。



