恐怖症、克服しますっ!




後夜祭が行われる校庭へ向かう。

もちろん、一条くんと手を繋いで。


すれ違う生徒に二度見されたり、悲鳴が聞こえたりしたけれど、そのたびに一条くんは、私を安心させるように、強く手を握ってくれた。



葵と千夏の姿が見える。

2人も私たちに気がついたようで。

駆け寄ってくる2人は思い切り、私に抱きついた。

自然と離れる一条くんの手。



「美桜、おめでとーっ!」



祝福してくれる2人に、『ありがとう』と伝える。


そんな私たちの傍へ新たに駆け寄ってきたのは、佐伯くんで。


私に抱きつこうとした佐伯くんに一撃を食らわせたのは一条くんだった。

お腹を抱え込む佐伯くん。



「いってぇ。俺の美桜ちゃんを奪ったくせに……っ!」

「佐伯のじゃないから。俺の、だから」



サラッと言う一条くんの言葉に、きゅんっ、と心臓が跳ねる。



俺の……。


その言葉が頭の中をぐるぐると回る。


嬉しさが隠しきれないよ。