恐怖症、克服しますっ!




早いステップを踏み、フォーメーションを変える。


これで最後のエイトカウント。

それぞれの立ち位置から、センターに向かってバク転。

フィニッシュは観客席に背中を向け、思い切り拳を天井へ突き上げた。


私たちを照らしていたスポットライトが消える。

そして鳴り止まぬ歓声と、大きな拍手。


私たち3人は、息を切らしながら観客席を向く。

ライトがつき、再び私たちは照らされる。



「ありがとうございました!」


3人手を繋いで、頭を下げる。


アンコールの声に顔を上げる私たち。

嬉しくなって、顔を見合わせた。



観客席のほうへ手を振り替えして、私たちはステージを降りた。