恐怖症、克服しますっ!




教室に戻ると、先ほどより人が増えていて。

メイド服や燕尾服に身を包まれたクラスメイトがいる。


私たちが教室に入ると、教室は一瞬静かになった。


なぜか流れる沈黙の空気。

私たちが固まっていると。



「美桜ちゃーんっ」



真っ先に沈黙を破ったのは佐伯くんだった。

名前を呼ばれた、と思ったら、体に衝撃が来る。



「わっ」

「美桜ちゃん、可愛いーっ」



私に抱きつきながら、頭を撫でてくる佐伯くん。



「こっ、ここ! 教室!」

「教室じゃなかったらいいのー?」

「そういう意味じゃっ!」



よく見れば佐伯くんも燕尾服をばっちり着こなしている。


押し離そうとするけれど、びくともしない。

佐伯くんの肩越しにクラスメイトが見える。


清水さんっ、すごく複雑そうな顔しているから!

せっかく仲良くなれたのに!