すれ違う人たちにチラシを配れない上に、こんなところで泣くなんてみっともない。
私はそれでも、感情を押し殺すことが出来なくて、葵と千夏に話を聞いてもらう。
一条くんに文化祭2日目に告白しようと決めていたこと。
ネックレスの件から、一条くんと話せていないこと。
『男性恐怖症』について突き放された言い方をされた、と感じたこと。
話せば話すほど、涙があふれてくる。
止まることを知らない涙に、私はどうしていいのか分からなくなった。
「一条……。ぶっ殺す」
千夏の怒りのこもった声。
私と葵は千夏を見つめる。
その目は笑っていなくて。
今にも走っていってしまいそうな勢いだった。



