だって。 一条くんが傷ついたような表情をしていたから。 「一条くん……?」 私が手を伸ばそうとすると、立ち上がる一条くん。 今……。 私、拒否された? 「葉山さん、ごめん」 一条くんが謝る。 謝る理由が私には分からなくて。 何も言えなくなってしまう。 「この間、頼んだネックレス」 私から顔を背けている一条くんの表情は読めなかった。 だけど、その声は。 いつもの優しい声と違う。 「ネックレス、作らなくていいから」 頼んでごめんね。 一条くんは、教室を出て行ってしまった。