「好きな人……いる」
と、答えた。
「そっか。その人は葉山さんから見て格好いいの?」
「もちろんだよ」
この質問にはすぐ答えられた。
だって、困ったときは何度も助けてくれて。
出会ったときの私の印象なんて、最悪だっただろうけど……。
優しい声で話しかけてくれて。
こうやって私のために時間を作ってくれて。
その笑顔を向けてくれたときなんて、幸せな気持ちになる。
屋上では、だ、抱きしめてくれたりもした……。
そのときは、恥ずかしかったけれど。
あのドキドキは恋するきっかけのひとつだったのかもしれない。
ひとりで思い出を振り返っていると、ふと我にかえる。



