私はフェンスに寄りかかりながらしゃがみ込む。 なんだか、この人には弱いところばかり見せちゃっているなぁ。 「言いたくなかったらいいんだけど、」 一条くんは私の隣に静かに座る。 「水野さんとの思い出、聞かせて欲しいな」 「……え?」 私はびっくりした。 葵と何があったのか、と聞かれるかと思ったら……。 葵との思い出? 一条くんは予想外のところを突いてくれるなぁ。 だけど、私は葵と過ごした時間を、誰かに聞いてもらえる事が嬉しくて、話し始めた。