ニコニコと笑っている部長に、なんて返事すればいいのかわからなくて。




「あ…ありがとうございます…?」




少し疑問形になって返したら、またフフッと笑われた。




「そうだ。
残業代として、何か奢りますよ」



「…え、そんな!
私のことなんてお気になさらず…!」



「ここで会った縁です。
遠慮しないでください」



「でも…部長に申し訳ないです…!」



「嫌なら言いませんよ。
俺が好きで言ってるんだから、
部下なら素直に甘えてください」




ポン、と部長が私の頭に手を乗せる。



ただでさえ、イケメンでモテる部長だ。



そんなこと言われたら、断ることも出来ないわけで…。




「じゃあ…お言葉に甘えます…」



「よかった。
お店の外にたい焼き屋さんがあるでしょう?
あれ、すごく美味しいんです。
買い物が終わったら、一緒に食べましょう」