大人になんて、ならないで。





真優がリビングを離れた後、ゆっくり紅茶を飲んでいると



ガチャ…と玄関の方から音がした。



……あれ。



もしかして…。




「ただいま。めぐちゃん」




『外は少し寒かったな』なんて言いながら、



外から帰ってきた真矢くんが、リビングのソファーに座った。



私はソファーの前の床に座っていたから、真矢くんがすぐ後ろにいる状況だ。



……なんで、帰って来たんだろう。



まだ、出ていってから30分くらいしか経ってないのに。



合コン……上手くいかなかったとか?



真矢くんに限ってそんなこと…あるわけないか。