離れないで。

「っ、と、とりあえず服きて!服!」

    (ガチャン!)

「あんなの…」

虐待…?でも、そんなこと学校で1度も…

「っ、、」

私と同じ…?隠してるの…?同情…されたくないから…。安藤と私って似たもの同士…なわけない。私と同じなんて穢れてしまうわ。

「…。二ノ宮さん…」

       ビクッ

「あ…、ちゃ、ちゃんと暖まった?」

「うん…。あの、やっぱり俺帰るよ。どっかホテルに泊まる。ありがとういろいろとごめんね…」

なぜ?

「なぜ…謝るの?その痣を見た人達は気持ち悪がったの?そんなの、そんなの可笑しいじゃない…」

なぜ?なぜ、気持ち悪いの?この痣は、安藤が今生きている証なのに。頑張ってる証なのに…。

「二ノ宮さんは、気持ち悪くないの?」

「えぇ、気持ち悪くないわ。それは、貴方が頑張ってきた"証"だもの。」

表とか裏とか関係ない。安藤の前では素でいたい。安藤を知りたい。そのためには自分のことをまず、さらけ出さなきゃ。学校での安藤ではなく、今私の目の前にいる安藤のことを知るために。

「…そんなこと。言われたの初めてだよ…ありがとう」

「お礼を言われるようなことではないわ?寝る準備しましょ、歯は磨いた?」

「まだ。………かっこいいね二ノ宮さん。学校では可愛い系なのに。」

      (クスッ)

「っ!…作ってるのよ、でも貴方の前でか作る必要性が感じられないから。歯磨きしてきたら?ここで待ってるから」

「うん。」

       (ガチャ)

家で普段されてるということよね。
なら、体育を休んでいる時はやられた日なのかしら…。そうだとしたら頻繁だわ…?親から…?

「考えても仕方ないわね。」

       (ガチャ)

「終わったよ。」

「おかえり、寝ましょ。ベッドで寝てくれる?」

「え、二ノ宮さんは?」

「私はソファーで寝るわ」

たまに作業したままい寝たりするから慣れてはるのよね。

「あの……。お願いなんだけど。い何もしないか一緒に…その…」

ん…?

「あぁ…。本当にいい何もしないのであればわよ。」

「本当…?ありがとう…」

「…。えぇ」

今日の安藤は、ほぼずっと不安そうな顔をしていたわ。学校では、あんなに堂々としているのに。疲れないかしら…。
1度調べよう。本人には、悪いけれども。