そして皆が席につくと、私はお母様の隣に立つ。
「皆様、本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。早速ですが、私の娘をご紹介させてくださいませ」
そう言ってお母様は私を前に促す。
「初めまして。オーフェリア帝国の第1皇女、シャルロット・ヴィアン・フィリス・ラ・オーフェリアと申します。以後お見知り置きくださいませ」
緊張しながらもしっかりと自己紹介をする。
サロンにいる皆はにこやかに微笑みながら拍手をしてくれた。
ファーストコンタクトはばっちりだったみたいでお母様と目を合わせて微笑む。
…と、拍手の鳴る中周りを見渡すと1人の王女と目が合った。
彼女は私の視線に気づくとすぐに目を逸らしてしまう。
くせ毛なのかふんわりとした赤髪に赤い瞳をした容姿の王女…。
珍しい髪色と瞳をしているなとは思ったけれど、あまり気に留めずに自分の席へと戻った。