そして次々に試合が行われ、ついにジョシュアの出番がやってきた。



「あ…」



騎士団の正装を纏ったジョシュアはまるで別人のように見えた。

いつもの明るいイメージとは違って、すごく真剣な顔をしている。

そんな彼にまた私の心臓がドキドキさせられる。




そして試合の合図が下されるとジョシュアは相手に隙を見せずすばやく剣を振りかざした。




「(すごい…早くて全然見えなかった)」



彼の剣さばきは見事なもので、軽々と動き回る身軽さ…その身体能力もものすごく高いと思う。




「かっこいい…」




思わず本音が出てしまった。

容姿もいいのに剣の腕もあるだなんて反則だよ…。

私はその試合が終わるまでずっとジョシュアに釘付けになって、その姿を追い続けてしまうのだった。






「さすがジョシュア様ね。相手の方は手も足も出せなかったわね」

「それもそうよ〜。なんて言ってもジョシュア様は騎士団随一の腕前をもっているんだもの」




「(へぇ…そうなんだ…)」



令嬢たちの会話を小耳に挟みながら私の中で納得がいった。
だって素人目から見てもジョシュアの剣術が1番だったもの。